
喪中はがきを初めて出す場合、「どのような文章を書けばいいの?」「故人の名前や年齢はどこまで書く?」と迷う方も多いでしょう。
喪中はがきは、年賀状による新年のあいさつを控えることを相手に伝えるためのものです。
決まった文章でなければいけないわけではありませんが、一般的な書き方やマナーがあります。
この記事では、喪中はがきの基本的な書き方から、そのまま使える文例、続柄別・相手別の例文までわかりやすく解説します。
文章に迷っている方は、掲載している文例の名前・続柄・日付などを変更して利用してください。
なお、喪中はがきは相手が年賀状を準備する前に届けるのが一般的です。送る時期については「喪中はがきはいつまでに出す?送る時期・間に合わない場合の対処法」で詳しく解説しています。
喪中はがきに関する疑問点はこちら → 喪中はがき完全ガイドはこちら
喪中はがきの基本的な書き方
内容と構成
一般的な喪中はがきは、次のような内容で構成します。
- 年賀欠礼のあいさつ
- 故人についての情報
- 生前のお付き合いへの感謝
- 相手の健康などを気遣う言葉
- 日付
- 差出人
すべてを必ず記載する必要はありませんが、「年賀状による新年のあいさつを控える」ということが相手に伝わる文章にすることが大切です。
年賀欠礼のあいさつを書く
喪中はがきの最初には、年賀状での新年のあいさつを控えることを書きましょう。
代表的なのが、次のような表現です。
喪中につき年頭のご挨拶を失礼させていただきます
「年賀状を出しません」という直接的な表現よりも、「年頭のご挨拶を失礼させていただきます」などの丁寧な表現が一般的です。
誰がいつ亡くなったのかを書く
続いて、誰が亡くなったのかを記載します。
例えば父親の場合は、次のように書きます。
本年八月に父 一郎が永眠いたしました
亡くなった月まで記載する文章が一般的ですが、事情によっては故人の名前や時期を省略しても問題ありません。
故人の年齢や続柄を書く
喪中はがきには、故人との続柄や年齢を記載することがあります。
例えば、
本年八月に父 一郎が八十五歳にて永眠いたしました
といった形です。
ただし、年齢の記載は必須ではありません。
故人の名前だけを書く場合や、「父が永眠いたしました」と続柄だけを書く場合もあります。
生前のお付き合いへの感謝を伝える
故人が生前お世話になった相手などには、感謝の言葉を添えると丁寧です。
生前に賜りましたご厚情に深く感謝申し上げます
または、
本年中に賜りましたご厚情を深謝いたします
などの文章が使えます。
日付と差出人を書く
本文の最後には日付を入れます。
令和八年十一月
のように、一般的には「○月」まで記載し、日にちまでは書かない形式がよく使われます。
その後に住所・氏名・郵便番号などの差出人情報を記載します。
そのまま使える喪中はがきの文例
ここからは、実際に使いやすい喪中はがきの文例を紹介します。
名前・続柄・日付などをご自身の状況に合わせて変更すれば、そのまま利用できます。
一般的な喪中はがきの文例
喪中につき年頭のご挨拶を失礼させていただきます
本年八月に父 一郎が八十五歳にて永眠いたしました
生前に賜りましたご厚情に深く感謝申し上げますとともに
明年も変わらぬお付き合いのほどよろしくお願い申し上げます令和八年十一月
もっとも基本的な形です。
どのような文章にすればよいか迷った場合は、この形式をベースにするとよいでしょう。
故人の名前を入れない文例
故人の名前や続柄を詳しく書きたくない場合は、次のような文章でも構いません。
喪中につき年頭のご挨拶を失礼させていただきます
本年中に近親者が永眠いたしました
ここに本年中に賜りましたご厚情を深謝いたしますとともに
明年も変わらぬご厚誼のほどお願い申し上げます令和八年十一月
喪中はがきは死亡通知そのものではないため、故人の名前を必ず記載しなければならないわけではありません。
故人が複数いる場合の文例
1年の間に複数の家族が亡くなった場合は、まとめて記載できます。
喪中につき年頭のご挨拶を失礼させていただきます
本年三月に父 一郎が八十五歳にて
九月に母 花子が八十二歳にて永眠いたしました生前に賜りましたご厚情に心より御礼申し上げます
皆様には健やかな新年をお迎えくださいますようお祈り申し上げます令和八年十一月
故人が複数いる場合でも、一人ずつ別の喪中はがきを出す必要はありません。
故人と相手に面識がない場合の文例
相手が故人を知らない場合には、故人について詳しく書かず、簡潔な文章にしてもよいでしょう。
喪中につき年頭のご挨拶を失礼させていただきます
本年中に身内に不幸がございましたため
新年のご挨拶を控えさせていただきます本年中に賜りましたご厚情に深く感謝申し上げ
皆様のご健康とご多幸を心よりお祈り申し上げます令和八年十一月
文章が決まったら、無料テンプレートを使って自分で喪中はがきを作る方法もあります。「喪中はがきの無料テンプレート・まとめ」では、Wordや画像形式などで利用できる無料テンプレートを紹介しています。
故人との続柄別|喪中はがきの文例
喪中はがきでは、故人との続柄に合わせて文章を変更します。
ここでは代表的な続柄ごとの文例を紹介します。
父・母が亡くなった場合
喪中につき年頭のご挨拶を失礼させていただきます
本年六月に父 一郎が八十五歳にて永眠いたしました
生前に賜りましたご厚情に深く感謝申し上げます
皆様には健やかな新年をお迎えくださいますようお祈り申し上げます令和八年十一月
母の場合は「父」の部分を「母」に変更して使用できます。
夫・妻が亡くなった場合
喪中につき年頭のご挨拶を失礼させていただきます
本年五月に夫 一郎が永眠いたしました
生前に賜りましたご厚情に心より御礼申し上げます
明年も変わらぬお付き合いのほどよろしくお願い申し上げます令和八年十一月
妻の場合は「妻 ○○」と記載します。
祖父・祖母が亡くなった場合
喪中につき年頭のご挨拶を失礼させていただきます
本年七月に祖父 一郎が九十歳にて永眠いたしました
本年中に賜りましたご厚情を深謝いたしますとともに
皆様のご健康とご多幸を心よりお祈り申し上げます令和八年十一月
祖母の場合は「祖母」とします。
義父・義母が亡くなった場合
配偶者の父母については、「義父」「義母」と書く方法があります。
喪中につき年頭のご挨拶を失礼させていただきます
本年九月に義父 一郎が八十三歳にて永眠いたしました
生前に賜りましたご厚情に深く感謝申し上げます
皆様には健やかな新年をお迎えくださいますようお祈り申し上げます令和八年十一月
差出人によっては「父」「母」と表現する場合もあります。
兄弟・姉妹が亡くなった場合
喪中につき年頭のご挨拶を失礼させていただきます
本年四月に兄 一郎が永眠いたしました
本年中に賜りましたご厚情に深く感謝申し上げますとともに
明年も変わらぬお付き合いのほどよろしくお願い申し上げます令和八年十一月
弟・姉・妹の場合も、同じ形式で続柄を変更できます。
送る相手別|喪中はがきの文例
喪中はがきは、送る相手との関係によって文章を多少変えることもできます。
親戚、友人、仕事関係それぞれの例を紹介します。
親戚に送る場合
喪中につき年頭のご挨拶を失礼させていただきます
本年六月に父 一郎が八十五歳にて永眠いたしました
生前に賜りました温かいお心遣いに心より感謝申し上げます
寒さ厳しき折どうぞ皆様お身体を大切にお過ごしください令和八年十一月
友人・知人に送る場合
友人や知人の場合も、基本的には丁寧な文章を使います。
喪中につき年頭のご挨拶を失礼させていただきます
本年中に身内に不幸がございましたため
新年のご挨拶を控えさせていただきます本年も大変お世話になりありがとうございました
来年も変わらぬお付き合いのほどよろしくお願い申し上げます令和八年十一月
会社・仕事関係の人に送る場合
上司や取引先など仕事関係の相手には、個人的な内容を入れすぎず、簡潔で丁寧な文章にするとよいでしょう。
喪中につき年頭のご挨拶を失礼させていただきます
本年中に近親者が永眠いたしました
本年中に賜りましたご厚情に厚く御礼申し上げます
明年も変わらぬご厚誼のほどお願い申し上げます令和八年十一月
喪中はがきを書くときの基本マナー

喪中はがきには、一般的な年賀状とは異なる書き方の慣習があります。
絶対的な決まりではないものもありますが、相手に違和感を与えないためにも基本的なマナーを押さえておきましょう。
句読点は使わないのが一般的
喪中はがきでは、「、」「。」などの句読点を使わない文章が一般的です。
句読点を使わない場合は、文章の間に空白を入れたり、改行したりして読みやすくします。
ただし、句読点を使ったからといって喪中はがきとして成立しないわけではありません。
伝統的な形式に合わせるのであれば、句読点なしで作成するとよいでしょう。
「拝啓」「敬具」などの頭語・結語は使わない
一般的な手紙では「拝啓」「敬具」などを使用することがありますが、喪中はがきでは通常使用しません。
冒頭から、
喪中につき年頭のご挨拶を失礼させていただきます
と始めれば問題ありません。
「年賀」などのお祝いを意味する言葉は避ける
喪中はがきでは、お祝いを意味する表現はなるべく避けます。
例えば「年賀」という言葉ではなく、
- 年頭のご挨拶
- 新年のご挨拶
- 年始のご挨拶
などの表現を使います。
「賀」には祝いの意味があるため、喪中の文章では避けるのが一般的です。
結婚・出産などの近況報告は一緒に書かない
結婚や出産、引っ越しなどを知らせたい場合でも、基本的には喪中はがきとは分けることをおすすめします。
喪中はがきは、年賀欠礼を知らせることを目的とした挨拶状です。
結婚・出産など別の知らせを盛り込みすぎると、喪中はがき本来の目的がわかりにくくなります。
近況報告が必要な場合は、別の挨拶状などで知らせるとよいでしょう。
薄墨で書かないと失礼になる?
喪中はがきでは、薄墨の文字を見かけることがあります。
しかし、必ず薄墨を使用しなければならないわけではありません。
印刷された喪中はがきでは、黒やグレーの文字も広く使われています。
デザイン全体とのバランスを考えて、読みやすい文字色を選べばよいでしょう。
喪中はがきの宛名と差出人の書き方
本文だけでなく、宛名や差出人の書き方にも迷うことがあります。
特に夫婦・家族連名で出す場合は、誰の喪中なのか相手に伝わるようにしておきましょう。
宛名は薄墨ではなく黒でも問題ない
宛名は一般的な郵便物と同じように、黒い文字で記載して問題ありません。
薄い文字にすることよりも、住所・氏名を読みやすく正確に記載することを優先しましょう。
家庭用プリンターや印刷サービスを利用して宛名を印刷する場合も、通常の黒文字で問題ありません。
夫婦連名の場合の書き方
夫婦連名で出す場合は、一般的な年賀状と同じように夫婦の名前を記載できます。
例えば、
山田 太郎
花子
といった形です。
夫婦どちらか一方の親族が亡くなった場合でも、夫婦の年賀状をまとめて控えるのであれば連名で出すことができます。
家族で喪中はがきを出す場合の差出人
家族全員が共通して年賀状を控える場合は、家族連名で差出人を記載できます。
ただし、子どもの友人など、故人との関係がほとんどない相手まで必ず喪中はがきを出さなければならないわけではありません。
誰に出すかは、故人との関係や普段の年賀状のやり取りなどを考えて判断するとよいでしょう。
文章や差出人を作成したあと、自宅にプリンターがない場合はコンビニで印刷する方法もあります。「喪中はがきをコンビニで印刷する方法」で、自作データを印刷する方法や料金について詳しく解説しています。
喪中はがきの書き方でよくある質問
最後に、喪中はがきの文章を作る際によくある疑問をまとめました。
故人の名前を書かなくてもいい?
故人の名前を書かなくても問題ありません。
「本年中に近親者が永眠いたしました」「身内に不幸がございました」などの表現でも、喪中であることは伝えられます。
故人について詳しく知らせる必要がない相手には、簡潔な文章を使用してもよいでしょう。
亡くなった原因や病名を書く必要はある?
亡くなった原因や病名を喪中はがきに記載する必要はありません。
通常は、
○月に父 ○○が永眠いたしました
程度の記載で十分です。
喪中はがきは死亡の経緯を説明するためのものではないため、詳しい事情まで記載しなくても問題ありません。
故人の年齢は満年齢と数え年のどちらを書く?
昔は数え年を使うことも多くありましたが、現在は普段使っている満年齢で記載しても問題ありません。
年齢そのものを省略することもできます。
迷った場合は、故人の名前と続柄だけにして年齢を書かない方法もあります。
手書きで一言添えてもいい?
喪中はがきは年賀欠礼を伝える挨拶状なので、一般的には印刷された本文だけでも問題ありません。
親しい相手へ手書きの言葉を添える場合は、お祝い事を連想させる内容や長い近況報告を避け、相手を気遣う短い文章にするとよいでしょう。
例えば、
寒い日が続きますのでどうぞご自愛ください
などの一言であれば自然です。
横書きの喪中はがきでも問題ない?
喪中はがきは縦書きが多く見られますが、横書きにしてはいけないという決まりはありません。
最近では横書きのデザインもあり、読みやすく落ち着いたレイアウトであれば問題ありません。
ただし、目上の方や形式を重視する相手に送る場合は、昔ながらの縦書きを選ぶと無難です。
まとめ|喪中はがきは簡潔でわかりやすい文章を心がけよう
喪中はがきは、年賀状による新年のあいさつを控えることを相手に伝えるための挨拶状です。
基本的には、
- 年賀欠礼のあいさつ
- 故人についての情報
- 生前のお付き合いへの感謝
- 相手を気遣う言葉
- 日付・差出人
などを簡潔にまとめれば十分です。
故人の名前や年齢などは必須ではないため、相手との関係や家庭の事情に合わせて必要な情報だけを書くとよいでしょう。
文章に迷った場合は、この記事で紹介した文例をベースに名前・続柄・日付などを変更すれば、一般的な喪中はがきとして使用できます。
自分で文章やレイアウトを作るのが大変な場合は、文例やデザインが用意されたネット印刷を利用する方法もあります。「喪中はがき印刷が安いのはどこ?23社の価格比較」では、ネット印刷各社の料金やサービスを比較しています。
なお、喪中はがきを「いつまでに出せばいいのか」「12月になってしまった場合はどうすればいいのか」については、送る時期を解説した記事もあわせて参考にしてください → 喪中はがきはいつまでに出す?送る時期・間に合わない場合の対処法
